養老の滝で知られている養老町には、717年に元正天皇が養老の地を行幸された際に浴したと伝えられる「菊水泉」があります。養老神社境内にあり、泉の水が菊の香りがすると評判となりいつしか菊水と呼ばれるようになったと言われ、白髪が黒髪になるとの効能があったとも言い伝えられております。また、昭和60年には環境庁（現環境省）の名水百選にも指定されました。毎年、春分の日には一般公募で選ばれた女性が源丞内役に扮し湧き水を汲み取り、養老神社、養老寺、元正天皇陵に献水する「若水取り」が開催されます。

養老町には、町のシンボル養老の滝や菊水泉、津屋川流域には絶滅危惧種ハリヨの生息地も存在しており、豊富な水資源に恵まれております。しかし、近年の地球環境の変化で水資源も失われつつあります。養老町では美しい水を守るために、年１回水質検査の実施して現状を把握し、また水資源の保護を目的とした地区住民による定期清掃が行われております。またハリヨの生息地を守るため、地元の小学校による教育、地区住民が主体となり生息地の環境美化や定期清掃、オオフサモ等外来植物の除去と言った保全策を講じており、行政だけでなく地元住民によって様々な保護活動が行われています。

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