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井戸で水汲み

雨雲当番ポタン

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エピソード7: 世界とつながる水
(3) 世界の人々と

ある国で起きている水問題は、他の国々にとっても人ごとではないの。
だから世界の国々は協力して、水の問題のかいけつに取り組んでいるのよ。

その結果、1990年からの約20年間で、安全な飲み水を飲めるようになった人や、トイレを利用できるようになった人がふえたの。(くわしくはかいせつを見てね)

日本も、水を上手に使うちえやぎじゅつ、せつびをつくるお金のていきょうなどを通じて、水の問題でこまっている国々を手助けしているそうよ。

世界の人口がふえて、より多くの水が必要になってきている今、みんなで協力することがますます大事になっているのね。

世界の水問題解決に向けた国際貢献
世界の水問題解決に向け、我が国の優れた知見や経験・技術を活用し、国際社会における議論の主導、我が国が一翼を担うアジア河川流域機関ネットワーク(NARBO) 等の国際ネットワークの活用、アジアにおける統合的水資源管理(IWRM)の普及活動等の国際貢献を通じ、国際社会における我が国のプレゼンスの強化を目指す。

関連技術等の海外展開
我が国の水関連技術等の海外展開は、世界の水問題の解決に貢献するのみならず、我が国の経済活性化にひ益するものであることから、国際貢献と海外展開を一体的に進めることが重要である。水問題を抱えた諸外国における水関連技術に係る日本ブランドの確立、産・学・官・特定非営利活動法人等の連携の強化等を通じ、我が国の水関連技術等の強みを生かした、水関連技術・システムの輸出案件の形成を積極的に図る。

ミレニアム開発目標
(Millennium Development Goals : MDGs)

2000 年(平成12年)9月にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットにおいて、21世紀の国際社会の目標として国連ミレニアム宣言が採択された。ミレニアム宣言では、平和と安全、開発と貧困、環境、人権とグッドガバナンス(良い統治)、アフリカの特別なニーズなどを課題として掲げ、21世紀の国連の役割に関する明確な方向性が提示された。この国連ミレニアム宣言と1990年代に開催された主要な国際会議やサミットで採択された国際開発目標を統合し、一つの共通の枠組みとして、8つの目標、その下に21のターゲットと60の指標によりまとめられたものがミレニアム開発目標(Millennium Development Goals : MDGs)である。「環境の持続可能性確保」の目標の下に設定されている水に関する具体的なターゲットである「2015年(平成27年)までに、安全な飲料水及び基礎的な衛生施設を継続的に利用できない人々の割合を(1990年(平成2年)より)半減する」について、世界保健機関(WHO)と国連児童基金(UNICEF)が発表した「Progress on Sanitation and Drinking-Water:2013 update」によると、安全な飲料水を継続して利用できない人口の割合を半減するとの目標は2011年(平成23年)現在、達成されたとされているが、依然として世界全体で約7.7億人の人々が安全な飲料水を継続的に利用できない状態にある。また、基本的な衛生施設を継続して利用できない人口の割合は、世界全体で1990 年の51%から2011年には36%へと改善したものの、約25億人の人々がトイレ等の衛生施設を継続的に利用できない状態にあるなど、改善に向けてなお一層の努力が必要である。

政府開発援助(ODA)による国際貢献
我が国は、水と衛生分野のトップドナーとして、ソフト・ハード両面での包括的な支援を行っている。2006年(平成18年)3月には、水と衛生に関する我が国ODAの基本方針と具体的取組みを示した政策文書として「水と衛生に関する拡大パートナーシップ・イニシアティブ」(WASABI)を発表、我が国の水と衛生に関する豊富な経験、知見や技術を活かし、国際機関、他の援助国、NGO等と連携しつつ、開発途上国の自助努力を一層効果的に支援することを表明した。また、アフリカ開発会議(TICAD)において、アフリカ諸国へのODA支援強化を表明するなど、開発途上国への支援を積極的に推進している。





出典:『平成26年版「日本の水資源」概要版』
国土交通省水管理・国土保全局水資源部