雨雲当番ポタン
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エピローグ(1)
この雲のかけらがあれば、雨雲がつくれるんだよね?」
陽太はそう言って、最後の雲のかけらをポタンにわたしました。
ポタンが雲とりぼうをふって、雲のかけらをすいつけると、
にじのような色とりどりのかけらひとつになり、白くかがやき始めました。
「できた、雲のもと! これを雲の神様のところへ持っていけば、雨雲がつくれる!」
ポタンはうれしそうに、「ありがとう、結衣ちゃんと陽太くんのおかげだよ。」と言いました。
「よかったね、ポタンちゃん。雨雲当番のお仕事、ちゃんとできたんだもの。」
ポタンはほこらしそうに雲のもとを見てから、
「またボクが雨雲当番になったら、ふたりに会いにきてもいい?」と聞きました。
「ぼくらが見つけていない雲のかけらが、まだたくさんあるんだね。」
「次の当番のときは、一番大きな雲ができるように、みんなでがんばりましょう。」
ふたりが約束すると、ポタンは安心したように「じゃあまたね。」と言いました。
すると、ポタンの体からまぶしい光があふれ出し、辺りが真っ白になりました。